
近頃、小学生の中には、ひも結びのできない子どもが増えているという話を聞きます。
ひも靴もはけない、プレゼントのリボンも結べないとなると、何かと不便ですよね。
そこで、ひもや布を使って「結ぶ遊び」で楽しくチャレンジ!「自分で結びたい!」という気持ちが芽生えれば、最初はできなくても、そのうちちゃんと結べるようになります。できたときの子どもの喜ぶさま、表情の輝きたるや、感動ものですよ。
2008/01/15
「うちの子はどうして結べないの?」
「不器用だから?」
と、気にしている方も多いかもしれませんが、
実は “ひもを結ぶ”という動作は、
子どもにとって意外とハードルの高い作業なのです。
ひもを結ぶためには、“長さ”が大事。あらかじめ、ひもの長さに結び目の輪を作るだけの余裕があるかどうかを判断しなければなりません。次に、片手で輪を作り、その輪の中にひもの先をくぐらせます。この“両手で違う動作をする”ということも、子どもにとっては難しいようです。 そして、ひもを輪にくぐらせたあと、ひもの両端を引くときにいったん手を離すため、うっかりするとせっかく通したひもの端が抜けてしまうこともあります。さらに、蝶結びともなれば、左右を同じ形に仕上げるイメージ力に加え、結び目がほどけないように押さえつつ輪になった部分を引っ張る、という高度なテクニックも必要となります。 つまり、ひも結びには、手先の器用さだけではなく、長さを認識する力やイメージ力など、さまざまな能力が必要となるのです。これらすべての能力が発達するのは、おおよそ5歳頃と言われています。
▲子供にとってひもを結ぶのは、とっても大変
また、“機会”や“経験”も、結べるようになる大きな要素です。生活していく中で、お弁当の包みを結んだり、エプロンのひもを結んだり、“結ぶ”という経験をたくさんしていれば、親が教えなくとも知らぬ間にできるようになっているものです。
▲子どもを包み込むように目の前でお手本を
ひも結びのできないお子さんが増えているのは、
おそらく“ひもを結ぶ必要のない”環境が
増えているからなのかもしれません。
例えば、ベリッとはがせるテープ式の靴だったり、
ボタン留めのエプロンだったり、簡単でラクに
できる工夫がされればされるほど、
子どもにとっては何気ない動作を覚える機会が
失われているように思えます。
まずは、普段の遊びに“結ぶ”ことを取り入れてみましょう。特別な道具はいりません。いつも使っているバンダナや大判のふろしきがあればOK。
首にマントのように結んでヒーローごっこ。おもちゃを包んでお弁当ごっこ。
おままごとをするときにも、バンダナやふろしきは大活躍します。結んだバンダナをバッグに見立てたり、頭にかぶせて結んだり、腰に結んでエプロンなど、いつものごっこあそびも、ちょっとした変身気分も味わえ、楽しめるはずです。
もちろん、最初はうまく結べないでしょう。そんなときは、「お母さんがやってみるねー。こうしてキュッと引っ張って…ほら、できた!」と、子どもに見せながら、ゆっくりやってみせてください。ほどくのは子どもでもできますので、大人が結んで、子どもがほどいて…などと何度もやっているうちに、見よう見まねでできるようになりますよ。
また、“結ぶ”のひとつ前のステップとして、棒にひもを巻き付けていく遊びもおすすめです。片手で棒を持ち、もう片方の手でひもを巻きつけたりほどいたり…と、両手で違う動作をする練習になりますし、巻きつけるとひもが短くなるということも自然に覚えられます。さらに、前回もご紹介しました、ボウルや洗面器のように持ち手のない容器に水を入れて運ぶ、粘土や紙をちぎって遊ぶなど、手を使う遊びもたくさんさせると、ひも結びもぐんと上達します。
▲「お母さんのエプロンむすんであげるね」
発達の度合いや興味の持ち方には個人差があり、お子さんによって違いますから、必ずしも、“5歳にならないとできない”とか“5歳になったら必ずできる”ということはありません。例え、3歳、4歳でも、子どもが “自分で結んでみたい”という素振りを見せたり、言ってきたら、そのときがチャンス。 「ちょっと早いかな」「まだ無理かも・・・」と思っても、とにかくやらせてみましょう。
最初は時間がかかるかもしれないし、失敗もするでしょうから、つい「お母さんがやってあげる」と取り上げたくなるかもしれません。でも、そこは親もこらえて「お母さんもこれを結ぶから、いっしょにやってみる?」などと声をかけ、ゆっくりいっしょにやってみましょう。子どもを背中から包み込むように立って(座って)、大人が子どもの目の前で結んであげると、わかりやすいようですよ。
「助っ人」