
おはしを上手に使えるようになるためには、手首や指先の発達が不可欠だということをご存知でしたか? あまり心配しなくても、小さいうちは手首や指先を使ってたくさん遊ばせ、発達に合った時期に、親がお手本を見せながら教えてあげれば、案外スムーズに使えるようになりますよ。おはしの使い方に自信のないお母さんも、これを機に、お子さんと一緒に練習して、親子で上手に使えるようになっちゃいましょう。
2007/11/12
子どもはまねっこが大好き。お父さんやお母さん、上の子が使っているのを見ると、まねして持ちたがるかもしれませんが、あまり小さいうちから持たせるのは考えもの。というのも、おはしを使うためには、5本の指を別々に動かしたり、手首をひねったり返したりといった複雑な動きが必要なのです。ところが、小さいうちは手首や指がうまくコントロールできないので、どうしても正しく使えません。そして間違った持ち方が身についてしまうと、それをあとから直すのはとても難しいのです。持たせるなら子どもの発達を見極めてから!がポイントです。 0~1歳台は手づかみ食べの時期。テーブルが汚れようが散らかしていようが、自分の手や指を使って口へ運べればOK! 1歳を過ぎ、親指と人さし指で物をつまめるようになったら、そろそろスプーンで食べられるようになります。そして2歳半ごろ、手首を返す動きが上手になり、上から握っていたスプーンを下から持てるようになったら、おはしの持たせどき。まずは、食事のときにスプーンとおはしを並べて置いておき、子どもが持ちたがったら、正しい持ち方を教えながら一緒に持つことからスタート。そのとき、おはしは人に向けないこともきちんと教えましょう。なお、スプーンからいきなり100%おはしに切り替える必要はありません。おはしが上手に使えるようになるのは、3~4歳頃が目安です。上手になれば、自然におはしを使う頻度も増えてきますから、焦らずにゆっくりつき合っていきましょう。
最近は日常生活が便利になり、水道の蛇口をひねったり水筒のふたをひねって開けたりというような、「手首を返す」動きを経験する機会がどんどん少なくなっています。そのため、子どもたちは、おはしを使うために必要な、手首や指先の力が十分に育まれないまま成長してしまいます。おはしが使えるようになるためには、おはしの持ちかたを食卓で教えるだけでなく、日常生活のなかで手首や指先を動かしてきたえることが大事なのです。 手首や指先をきたえるというと、ちょっと難しく聞こえるかもしれませんが、実は、普段子どもがやっている遊びにも、手首や指先の発達を促す動きはたくさん含まれています。例えば、砂遊び。スコップで砂を掘ったりバケツに入れたりする遊びは、手首を返す動きを練習するのにもってこい。また、ペットボトルを1本用意してあげれば、子どもはそれに水を入れてバケツに移したり、小石をつまんでペットボトルに入れたりします。そういった遊びも、実は日常生活で失われがちな動作を体験させる絶好のチャンス。服や手が汚れるなどと言わず、ぜひたっぷりとやらせてください。
確かにおはしの持ち方はとても大事ですが、そればかり気にして、食事のたびに口うるさく注意していると、子どもはますますおはしを使いたがらなくなってしまいます。おはしに限らず、子どもに教えたいこと、身につけさせたいことは、まず親がやって見せ、子どもに「かっこいいな」「やりたいな」と思わせるのが一番の近道。「ほら、こうやって持つと、グリンピースだってつまめるよ~」というように、お父さんやお母さんがお手本を見せてあげれば、きっと自分でもやってみたがるはず。そのときがチャンスです。口だけで「ちゃんと持ちなさい」と言っても子どもにはよくわからないので、一緒に持ってみて「こんなふうに持とうね」と教えるといいでしょう。そのためにも、まず親がきちんとした持ち方をマスターしましょう。 おはしの使い方に自信がもてない方は、むしろ、子どもと一緒におはしの使い方を学び直すチャンスだと考えて。「お母さん、間違って持っていたけど、○○ちゃんと一緒にきれいに持てるように練習してみようかな。一緒にやってみようか」…そんな声かけひとつで、子どもは「お母さんと一緒ならやる!」と思ってくれるかもしれませんよ。 また、食卓で教えるだけでなく、日常生活全体で、手先や指先を積極的に使わせるように工夫しましょう。小さく切ったスポンジや豆をおはしでつまみ、器に入れて遊ぶのもいいですし、小石を拾ったり虫をつかまえたりといった、一見おはしとは無関係に見える外遊びもどんどんやらせてみて。手を使ってたくさん遊ぶ子は、おはしも上手に使えるようになりますよ。
「助っ人」